トランスジェンダーの弁護士に対する差別的言辞を以ての殺害予告を強く非難し、性的マイノリティに対する差別禁止を求める会長声明
2023年7月26日 公開
本年6月3日未明から6月5日未明にかけて、大阪弁護士会所属の会員弁護士の事務所のホームページに、「男のクセに女のフリをしているオカマ野郎」などと書いた上で殺害を予告するメッセージが匿名の者から断続的に送られてくるという事件が発生した。
当該弁護士は、自らがトランスジェンダーであることを公表し、活動している。
このたびの殺害予告は、当該弁護士に対する脅迫であり、弁護士の業務を妨害する行為であることは当然であるが、そのことにとどまらず、この社会に生きるトランスジェンダーの人々の存在そのものを否定するヘイトクライム(差別意識を原因とする犯罪行為)にほかならない。当会として、断じて許すことができない行為である。
当会は、このような業務妨害とヘイトクライムが繰り返されないことを求めるとともに、殺害予告を受けた当該弁護士含め、トランスジェンダーを含む全ての性的マイノリティの人々が個人の尊厳を持って差別されず生きることができる社会(憲法13条、14条)の実現に向けて、今後とも力を尽くすことを決意し、ここに表明する。
2323年(令和5年)7月26日
秋田弁護士会
会長 嵯 峨 宏