秋田弁護士会

福岡県弁護士会所属会員に対する殺人未遂事件に関する会長声明

2012年6月25日 公開
 平成24年5月22日午前10時ころ,福岡県弁護士会に所属する会員が同弁護士事務所の入居するビル内階段上において,ナイフを所携した暴漢に襲われ,頭部等打撲,両手指切創等の傷害を負うという犯罪が発生した。

 犯人は同会員が受任していた事件の相手方であったとのことである。法治国家において,暴力をもって紛争の解決を図ろうとすることは,理由の如何に関わらず断じて許されるものではない。

 本件は,弁護士業務に関連した犯行であるが,当会でも,平成22年11月,当会会長職等を歴任した津谷裕貴会員を弁護士業務に関連した犯罪によって失うという痛恨の経験をしている。基本的人権の擁護と社会正義の実現を使命とする弁護士の職務がこのような暴力によって妨害され,国民の権利の実現に重大な障害を生じることは断じてあってはならない。 

 ここに当会は,このような犯罪が繰り返されることのないよう,捜査機関に対しては迅速かつ厳正な捜査と徹底的な真相の解明を求めるとともに,今後も弁護士業務に対する暴力行為には毅然とした態度で立ち向かい,国民の正当な権利を擁護するため,全力で職務を遂行していく決意であることを表明する。

2012年(平成24年)6月25日
 秋田弁護士会
   会長 近 江 直 人

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